【縮毛矯正がいらなくなるシャンプー】はどこへ消えた?あの革命的商品たちの現在

こんにちは!
東京都町田駅エリアで活動中の
くせ毛美容師 イシカワです!!

 

さて、数年前のことなのですが
ネットやSNSを眺めていると

「縮毛矯正がいらなくなるシャンプー」

なるものの広告を
頻繁に目にする時期がございました

他にも

「洗うだけでクセ毛がサラサラに!」
「頑固なうねりを解消!」
「もう縮毛矯正に通う必要はありません!」

といった具合に
それはそれは夢と希望に満ちあふれた
商品たちが紹介されていたわけです

で、僕は当時

「そんなわけねーだろ?!」

という趣旨のブログを
書かせていただきました w

⇩ ⇩ ⇩

縮毛矯正がいらなくなるシャンプーの正体

【縮毛矯正がいらなくなるシャンプー】頭皮がキレイになるとクセ毛が改善されるは本当か?!

 

だって、考えてもみてください

シャンプーを変えるだけで
強いクセ毛がストレートになるのであれば

わざわざ美容室に行って
数時間もかけて縮毛矯正をする必要なんて
ないわけです

美容師が薬剤を塗って、アイロンを入れて
汗水垂らしてクセを伸ばしている横で

自宅で頭を洗っただけの人が
サラサラのストレートヘアーに
なっているわけですから・・・

縮毛矯正を多く施術させていただく機会がある
僕なんて、明日から無職でございます

 

というか、毛髪科学の歴史を
根底から覆すような大発明。

ノーベル賞とは言わないまでも
何かしらの賞を
授与されてしかるべきでしょうし
個人的にも感謝の文を綴らせていただきたい

 

拝啓

縮毛矯正がいらなくなるシャンプーの
開発者様へ

この度は、クセ毛が直毛になるという
夢のようなシャンプーの開発を
誠にありがとうございます

僕はこれまで
クセ毛に振り回される人生でありました

ウネウネチリチリのクセ毛が発動し始めた
中学時代

床に落ちたちぢれ毛を見て
「ついに僕にも念願のチン毛が?!」
そう思って下を覗いてみるも

「・・・ただの髪の毛かい!!」

そう1人でツッコんだのも
一度や二度ではございません

また、当時はまだ
縮毛矯正という文明の利器に
手が出なかったため

毎朝ドライヤーとブラシを駆使して
必死にクセ毛を伸ばしておりました

しかしながら
せっかく伸ばした髪の毛も
湿気の前では無力

雨の日などは
学校に到着する頃には
元のウネウネチリチリに逆戻り

僕の朝の30分は何だったのでしょうか?

今思えば、あの時間を勉強に費やしていれば
東京大学への進学も
夢ではなかったかもしれません

まぁ、それはないでしょう。

そんな苦悩に満ちた青春時代を過ごし
大人になってからは
美容師という職業に就きました

そして現在は
クセ毛に悩む方々に縮毛矯正を施すことを
一つの生業として生計を立てております

ところが、ここにきて

『シャンプーするだけでクセ毛が直毛になる』

という、まさに人類の悲願ともいえる
大発明がなされたわけでございます

これには感謝してもしきれません

何しろ、これまで美容師たちが
数時間かけて行ってきた縮毛矯正が

ご自宅のお風呂場で
頭をワシャワシャするだけで
完結してしまうのですから

薬剤の選定もいらない。

アイロン操作もいらない。

美容室に何時間も拘束される必要もない。

なんということでしょう

僕がこれまで培ってきた技術と経験が
数千円のシャンプーボトルに
敗北してしまいました・・・

実に清々しい気持ちでございます

もはや美容師を続ける意味すら
見失いそうです

とはいえ、これほど画期的な発明です

当然ながら
世界中のクセ毛に悩む人々が救われ
縮毛矯正という技術は
近い将来、歴史の教科書に載ることでしょう

「昔の人は髪の毛を真っ直ぐにするために
薬剤を塗って高温のアイロンを当てていた」

そんな説明を読んだ未来の子供たちは
「昔の人、バカじゃねーの?!」
と、腹を抱えて笑うに違いありません

最後になりますが
この度は、長年クセ毛に悩まされてきた人々に
希望を与えてくださり
本当にありがとうございました

なお、ノーベル賞の受賞が決まりましたら
ぜひご一報ください

授賞式には僕も駆けつけたいと思います

もちろん、その際は御社のシャンプーで
クセ毛を伸ばしてから伺います

敬具

くせ毛美容師 イシカワ

w

話を戻して・・・

ところが最近、ふと気がついたわけです

「あの革命的なシャンプーたちの広告を
めっきり見かけなくなったなぁ。。。」
と

 

一体どうしたのでしょう?

全国のクセ毛が絶滅したのでしょうか?

それとも、シャンプー業界が
ようやく正気を取り戻したのでしょうか?

気になったので
少し調べてみたのでございます

 

実は東京都も問題視していた

調べてみると
なかなか興味深い事実がございました。

東京都が公表した
令和5年度(2023年度)の
インターネット広告表示監視に関する報告書

そこには、まさに
クセ毛用シャンプーの広告について
「それはあかんやろ?!」との
指摘があったのです

具体的には、SNSの動画広告で
シャンプーを変えるだけで
頑固なクセ毛がサラサラになるかのような
表現が使われていたというもの

ところが、その広告には小さく

「画像はイメージ」
「スタイリング効果による」

といった注意書きがあったのだそう

……。

「イヤ、スタイリングしてんのかよ?!w」

シャンプーを変えたら
クセ毛がサラサラになるという話だったのに
実際の仕上がりはスタイリングによるもの?

それって

「このサプリを飲むだけで
ムキムキの肉体が手に入ります!」

と宣伝しておきながら

小〜〜〜さな文字で
「※週6回の筋トレによる効果です」

と書いてあるようなもんでしょう w

「サプリ関係ねーじゃねーか?!」

 

東京都も、このような広告について
消費者に誤解を与えるおそれがあると
指摘しているのでございます

ちなみに東京都は
同年度のインターネット広告監視で

不当な表示などを行っていた
153事業者に対して
改善指導を行ったと公表しています

 

もちろん、そのすべてが
シャンプーの広告だったわけではありません

しかし、少なくとも僕が数年前に
「そんなわけねーだろ」と
思っていたタイプの広告が
行政からも問題視されていたことは
確かなようです

 

では、なぜ最近見かけなくなったのか?

ここからは推測も含むのですが
考えられる理由はいくつかあります

まず1つはお察しのとおり、先ほどの
広告の規制や監視が影響している可能性

そもそも化粧品の広告には
薬機法による規制がありますし

実際よりも著しく優れた商品だと
消費者に誤解させるような表示は
景品表示法でも問題になります
(育毛剤で「毛が生えます」って表現してはいけなかったり)

 

そして東京都は
2024年度からSNS等広告への監視も
拡大しているわけで

つまり、あまりにも
大げさな宣伝をしていれば
問題視される可能性があるわけです
(下手したら行政処分)

 

ただし
「縮毛矯正がいらなくなるシャンプーの広告が
規制によって消滅した」という事実まで
確認できたわけではありませんので

あくまで考えられる理由の1つです

そしてもう1つは

単純に売れなくなった可能性

例えば

「これを使えば縮毛矯正がいらなくなる!」

という広告を信じて
商品を購入したといたしましょう

 

ワクワクしながら
シャンプーを使ってみる

1日目。

クセ毛。

3日目。

クセ毛。

1週間後。

やっぱりクセ毛。

……。

「いつになったら
縮毛矯正いらなくなるんや?!」

となるのは想像に難くない

もちろん、実際の販売データを
確認したわけではありませんから
これまた「売れなくなった」と
断定することはできません

しかし、期待した効果が得られなければ
リピート購入につながりにくいことは
十分に考えられる

 

そして、個人的に
もう1つありそうだと思うのが

広告の言い方が変わっただけ説

以前は

「クセ毛が治る!」
「縮毛矯正がいらなくなる!」

といった
インパクトの強い表現だったものが

現在では

「うねりをケア」
「まとまりやすい髪へ」
「扱いやすい髪に導く」

といった柔らかい表現に
密かに変更している可能性です

もちろん、これらの表現が
すべて同じ意味というわけではありません

実際、ヘアケア製品によって
髪のまとまりや手触りが
改善することはありますから

しかし

クセ毛を治すことと
クセ毛を扱いやすくすることは違う話

この違いは理解しておきたいところです

 

そもそもシャンプーでクセ毛は治るのか?

昨日も記事でも
書いたばかりなんだけど

結論から言えば
一般的なシャンプーを使うことで
生まれつきのクセ毛が
根本からストレートになることは
期待できません

クセ毛というのは
毛包の形状や毛髪内部の構造など
さまざまな要因によって生じるもの

そしてシャンプーというのは
基本的に頭皮や髪を洗浄するもの

もちろん、配合されている成分によって
髪の手触りが良くなったり
まとまりやすくなったりすることは
あるでしょう

しかし、それは
クセ毛そのものが治ったという話では
ないわけです

昨日の記事でも使った表現だけど
気に入ってるのでw
再度使わせていただくわけですが

例えば、身長を伸ばすために
ボディソープを変える人がいたら
どう思いますか?

 

「このボディソープを使えば
身長が5センチ伸びるんです!」

なんて広告があったら
僕だって気になりますよ

165センチの僕としては
非常に魅力的な商品です

多分それなりの値段でも
家族に秘密裏に購入するでしょう

 

しかし、冷静に考えれば
「そんなわけねーだろ?!」という話

ボディソープは
体を洗うためのものであって
骨を伸ばすためのものではありません

クセ毛を根本から治すために
シャンプーを探し続けるのも
それと似たような話だと
僕は思うのでございます

 

クセ毛用シャンプーが悪いわけではない

で、やっぱり
誤解していただきたくないのですが

僕は別にクセ毛用シャンプーを使うことが
悪いと言いたいわけではありません

実際に使ってみて

・髪がまとまりやすくなった
・広がりが少し気にならなくなった
・手触りが良くなった

というのであれば
それは素晴らしいことです

 

その効果に満足しているのであれば
使い続ければ良いと思います

僕のこの発信なんて
うるせーだけでしかありません

 

問題なのは

できること以上の効果を
期待させるような宣伝

そして、その宣伝を信じて
必要以上のお金を使ってしまうこと

クセ毛をストレートにしたいのであれば
縮毛矯正やヘアアイロンといった
直接的な方法があります

クセを活かしたいのであれば
カットやスタイリングの工夫が必要です

 

そして、日々の扱いやすさを
少しでも良くしたいのであれば

シャンプーやトリートメントが
役立つこともあるでしょう

それぞれに役割があるのです

 

あの革命的な商品たちは今どこに?

ということで、数年前に頻繁に見かけた
「縮毛矯正がいらなくなるシャンプー」の広告

最近あまり見かけなくなった理由は
正確にはわかりません

広告規制や監視の影響なのか?

商品が売れなくなったのか?

宣伝文句が変わっただけなのか?

あるいは僕のところに
表示される広告が変わっただけなのか?w

 

いずれにしても

シャンプーだけで
強いクセ毛が根本からストレートになる

という話に
現実的な根拠があるとは思えない

そして、あの広告が
たくさん流れていた頃から
僕の考えは何も変わっておりません

「そんなわけねーだろ?!」

であります

 

だってそれほど革命的な商品だったのなら
なぜ今頃、全国のクセ毛の皆様が
サラサラのストレートヘアーに
なっていないのでしょう?

なぜ今でも
縮毛矯正を希望するお客様が
美容室にいらっしゃるのでしょう?

そして、なぜ僕は今でも
毎日のようにアイロンを握って
クセ毛を伸ばしているのでしょう?

……。

謎は深まるばかりでございます

まぁ、答えは
だいたい想像つくわけだけど w

 

ということで

シャンプーを選ぶ際には
広告の派手な言葉ではなく

その商品に何ができて何ができないのか?

という部分を
冷静に判断していただきたいと思います

 

ちなみに僕は
今でも身長が伸びるボディソープの
登場を待ち望んでおりますよ

もし本当に開発されたらぜひ教えてください

ただし、その広告に
「※シークレットブーツ着用による効果です」
と書かれていた場合は
全力で東京都に相談しようと思います w

 


参考資料

  • 東京都「令和5年度インターネット広告表示監視事業実施報告」(2024年7月18日)
  • 東京都「表示・広告調査結果報告書」(令和5年度)
  • 東京都「令和6年度インターネット広告表示監視事業及びSNS等広告表示監視事業 実施報告」(2025年8月28日)
  • 消費者庁「景品表示法」
  • 厚生労働省「医薬品等の広告規制について」

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