「アシスタントにやられて失敗した」は本当か?【美容室アシスタント冤罪事件】

こんにちは!
東京都町田駅エリアで活動中の
くせ毛美容師 イシカワです!!

 

さて、美容師をしていると
たまにこんなお話を伺います

「前の美容室でアシスタントにやられて
失敗したんです。。。」

・・・なるほど。
アシスタントにやられて失敗

そして次の美容室では
「アシスタントには触られたくありません」
ということでございましょう

 

まぁお気持ちはわかります

しかしながら
美容師側の人間として
一つ言わせていただきたい

その失敗・・・

「本当にアシスタントのせいですか?」

という話なのでございます

 

僕は、全国のアシスタントを代表して
法廷に立ちたい

異議あり!!!

「アシスタントにやられて失敗した」は本当か?【美容室アシスタント冤罪事件】

被告人、アシスタントA

ここで事件を整理いたしましょう

あなたは美容室へ行った。

担当スタイリストとカウンセリングをした。

そして縮毛矯正をすることになった。

薬を塗る→アシスタント

流す→アシスタント

乾かす→アシスタント

アイロン→アシスタント

最後だけスタイリスト登場

「どうですか〜?
サラサラになりましたね〜♪」

「おい・・・お前どこ行ってた?!」
とは思います

「途中ほぼ全部
知らん若者だったじゃねーか」

 

そして帰宅後、毛先がバサバサの
前髪シャキーンで翌朝爆発

そこで脳内裁判が始まります

裁判長「被告人アシスタントAを
髪の毛破壊罪により有罪とする」

判決・・・・懲役30年。

 

いや待ってください!証拠が足りません!

w

そもそもアシスタントは勝手に乱入していない

大前提として、アシスタントというのは
通りすがりに店へ入ってきて

「暇だからその人の薬、俺が塗りまっか?」

と、施術に参加している
野良アシスタントではございません

美容室に所属して、その店の教育を受けて
その店の基準をクリアして

「この技術ならお客様に入ってよし」
許可されているから施術しているわけです

普通は。

 

入社初日の20歳に

「おい新入り!
あのお客さんブリーチ4回してるけど
縮毛矯正かけたいらしいから
適当に薬選んでアイロンしといて!」

なんてやってたら
そこは美容室じゃなくて研究所です

しかも倫理委員会を通してないタイプの

 

技術不足なら、なぜ入れた?

もちろんアシスタントだって人間ですから
上手い人もいれば、そうでない人も
いることでしょう

これはスタイリストも同じで
全員が全員、神の手を持つ
美容戦士ではありません

しかし、もしそのアシスタントが
「いやこれお客様に入れちゃダメだろ・・・」
というレベルだったのであれば

僕が聞きたいのは「誰だよ入れたの」
という話でございます

 

だって、アシスタント本人が
「今日から俺縮毛矯正できます」
と勝手に自己申告して

「いいじゃんいいじゃん!やっちゃえよ!」
と始まる世界ではないはずなのです

教えた人がいる。

チェックした人がいる。

任せた人がいる。

つまり「アシスタントが担当した」
という事実だけでは、失敗した理由には
ならないのでございます

 

「アシスタントが失敗しました」は会社としてヤバい

仮に美容室側から
「すみません
アシスタントがまだ未熟でして〜」
なんて言われたとしましょう

「いや・・・知らんがな。
未熟ならなぜ私の頭で練習した??」
でございます

ファミレスで
生焼けのハンバーグが出てきて
「すみません、新人が焼いたもので」
って言われても

「そっか新人なら仕方ないね♪」
とはならないでしょう

しっかり火を通せや。

 

飛行機で着陸失敗して
「今日のパイロット新人だったんですよ〜」
でも済まない

歯医者で違う歯を抜かれて
「助手がまだ慣れてなくて・・・
でも済むわけがない

美容室だって同じです

 

店としてお金をいただいている以上
誰が作業したかは基本的に店側の事情

お客様からしたら
「チーム美容室としてちゃんとしろ?!」
で終了なのでございます

 

そしてスタイリスト=上手いという幻想

さらに厄介なのが
「じゃあスタイリストが全部やれば安心」
という考え

残念なお知らせですが
スタイリストも普通に失敗します

なんなら
美容歴20年でも失敗します
(僕も例外ではありません)

美容師免許を取得して
スタイリストデビューした瞬間
空から光が降り注ぎ

「汝、今日より
すべての薬剤反応を見抜く力を授けよう」

そんなイベントは起こりません

 

ステータス画面を見ても

美容師Lv.34
HP 128
MP 42
縮毛矯正 38
カラー 99
会話 6

みたいな美容師も普通にいるわけです

スタイリストだから
全技術が得意とは限らない

 

そもそも美容師って
業務範囲が広すぎるのですよ?!

カット、カラー、パーマ、縮毛矯正
ブリーチ、セット、メンズ、レディース
ショート、ロング、接客、商品説明
電話、SNS、掃除、予約管理
クレーム対応、観葉植物の水やり
しょうもない先輩へのヨイショ
売り上げ至上主義のオーナーへのごまスリ
どうせすぐ辞めそうな後輩の指導 w

美容師に何をどこまで求めているんだ。。。

 

アシスタントの方が上手い作業なんて普通にある

例えば、毎日ひたすら
縮毛矯正のアイロンを担当している
アシスタント

1日4人。週5。月80人。=年間960人

3年間で2880人ともなれば
もうそいつ・・・アイロンの精霊です w

一方、スタイリストだけど
縮毛矯正は月2人。年間24人。
=10年間で240人⇦普通にいます

経験回数だけ見たら

・アシスタント2880
・スタイリスト240

桁が違う

もちろん、スタイリストには
これまでの積み上げがあるかもしれないし
回数だけで上手さは決まりません

しかし「アシスタントだから下手」
「スタイリストだから上手」という理屈が
どれだけ雑かわかるでしょう

 

問題はアシスタントではなく「設計者」

特に縮毛矯正なんて、作業だけ見れば
『薬を塗る→流す→乾かす→アイロンする』
なのですが

本当に大事なのは、その前の設計です

髪の履歴、クセの強さ、太さ、ダメージ
カラー履歴、ブリーチ履歴、前回の矯正
薬剤、塗り分け、放置時間、アイロン温度
テンション。。。etc

これらを考え、施術全体を設計する

ここを間違えたらアシスタントが
どれだけ完璧に作業しても
終わるときは終わるのです

 

料理で言えば、料理長が
「鶏肉は常温で3日置いてから
弱火で2分焼いて出して」と指示して

新人が完璧に指示通り作った結果
食中毒。w

そして

「新人が作ったので・・・」

「・・・いや、料理長出てこいや」

となるでしょう

縮毛矯正も
そんな側面があるのでございます

 

美容室アシスタント冤罪事件

というわけで、ここまでの証拠を
整理いたしましょう

被告人

アシスタントA。

罪状

縮毛矯正失敗罪

検察側の主張

「アイロンしたのが
アシスタントだから犯人です」

 

弁護側

「異議あり

薬剤選定はスタイリスト。
施術設計もスタイリスト。
アシスタントを入れた判断もスタイリスト。
教育したのも美容室。
管理責任も美容室。

さらに被告人は
指示通り作業した可能性があります」

 

裁判長

「なるほど・・・」

 

 

 

「店長、オーナーも連れてこい」

w

 

もちろん、アシスタントが悪いケースもある

ただしですよ?!

別に僕は全国アシスタント連盟
名誉会長ではありませんので
何がなんでも
アシスタントをかばう気はありません

指示されたことを守らない、雑
確認しない、髪を強く引っ張る
アイロンで耳を焼く、シャンプーで顔面水没
ドライヤーを一点集中で大火傷

それは流石にお前が悪い w

 

やらかした本人に
問題があるケースも当然あるでしょう

ただ「アシスタントだった」
という肩書きだけを根拠に
「だから失敗した」と決めるのは違うよね
という話でございます

 

僕は全部1人でやりますけど、それが正義とは思ってない

ちなみに僕はマンツーマンですから
基本的に最初から最後まで
僕1人で施術しています

だから
「アシスタントに変わることはない」
という安心感は
提供できるかもしれません

しかし、だから僕の方が絶対上手い
とは思っておりません

 

アシスタントを抱え、しっかり教育し
適切に役割分担し
チームで高いクオリティを出している美容室も
たくさんあるでしょう

そしてその方が
多くのお客様の幸せに貢献している。。。

 

僕が1日で縮毛矯正できるのなんて
せいぜい3名

しかしチームでやるなら
10名〜とかできなくはないですからね

社会貢献性で言えば
僕は頭が上がらないのです

逆にマンツーマンでも
薬剤選定バグっていたり
技術が雑であったり、時間押しまくったり
しょうもない話が長かったりで

地獄のワンオペ・・・
という可能性もなくはないですし。

 

結局のところ

人数でもなく、肩書きでもなく

その美容師、その美容室が
ちゃんとしているかどうか?!

そこなのでございます

 

美容室選びで見るべきは「誰が触るか」だけじゃない

なので、以前に

美容室は【絶対にマンツーマンサロンに行くべき理由?!】

↑アシスタントに触られたくないなら
マンツーマンしかない。。。

というかマンツーマンをゴリ押ししてる
記事書いているわけだけどw

「アシスタントには絶対触らせたくない」
という条件だけで、美容室を探すより

その美容師が
何を得意としているのか?

過去にどんな仕事をしているのか?

説明に一貫性があるのか?

できないことを
ちゃんとできないと言うのか?

事故ったとき逃げないのか?

そのあたりを見た方が
よほど現実的だと思うわけです

 

肩書きなんて
言ってしまえばただの文字です

僕だって今日から
世界縮毛矯正機構特級ストレート術師
東日本総本部長毛髪還元酸化最高顧問
と名乗れるわけです w

 

最後に

ということで
以前の美容室で失敗して
「アシスタントにやられたからだ」
と思っている方

もしかすると、そうかもしれません。

でももしかすると、違うかもしれません。

 

施術を設計しその人に任せたスタイリスト。
教育した人。
はたまたお店の運営体制。。。

色々な要因があります

少なくとも
アシスタント=失敗製造機
では絶対にありません

中にはスタイリストより
圧倒的に上手いアシスタントだって
普通にいるわけです

 

なので、犯人を決める前に
事件全体を見てください

美容室で失敗したその事件。

真犯人は、アシスタントかもしれない。
スタイリストかもしれない。
というか、店そのものかもしれない・・・・

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イシカワ マサキ
イシカワ マサキ
東京都町田駅エリアで活動中の「クセ毛美容師」 クセ毛に25年間悩み、葛藤した末に得た”目からウロコ”の解決策や 髪の毛の悩みやストレスから解放され、人生をたのしむために必須の 【美容師が教えたがらない】本当の知識を常時発信。